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ジェネリック医薬品の治験

 

ジェネリック医薬品とは厚生労働省の分類によると先発医薬品と同一の有効成分を同一 量含み、同一経路から投与する製剤で、効能・効果、用法・用量が原則的に同一であり、先発医薬品と同等の臨床効果・作用が得られる医薬品を指します。先発医薬品(新薬)の開発には約300億円以上の資金を元に10〜20年という研究期間の後に承認、販売となりますが、ジェネリック医薬品はその新薬の特許が切れた後に、薬事法にもとづき厚生労働省が先発医薬品と代替可能(有効成分が同一、投与経路が同一、効果・効能、用法・用法が原則同一)であることをデータに基づいて判断した結果、承認し販売されます。

ジェネリック医薬品は、研究開発から販売に至るまで3〜5年と短く、費用は約1億円ほどなので、薬価が安く、結果的に患者の医療費負担の軽減さらに国家の医療財政の改善につながることから、国家をあげてのジェネリック医薬品の使用促進を進めてきました。近年の活動により、2013年には25%ほどだったジェネリック医薬品の数量シェアは平成29年度に70%近くまで到達しました。また、安価であること以外の付加価値をつけるため、高齢者や子供に飲みやすいよう先発品よりも錠剤/カプセルを小型化する工夫や、苦味が強く飲みにくかった粉薬の味の改善についても開発段階で研究されます。

 

 

<ジェネリック医薬品の評価項目>

ジェネリック医薬品の開発に当たって、まず先発医薬品の市場調査や適応患者の動向などの基礎的調査が行われます。ジェネリック医薬品としての将来性が見込まれれば、先発医薬品と同等またはより優れた製品の開発が可能であるかも含めて製造法が検討されます。

製剤化された製品の主成分(薬効成分)はすでに同一成分にて承認、販売の実績があることから、確認済みのいくつかの試験は免除されます。製造方法、規格及び試験方法(実測値3ロット以上の基準ロット、分析法バリデーションに関する資料)、加速試験(3ロット以上、40℃/75%RH,6ヶ月間)、生物学的同等性試験は必須です。

 

※ジェネリック医薬品の臨床試験が免除されていることについては、ジェネリック医薬品の承認審査に関する全世界共通の考え方です。1980年代までは、先発医薬品と同じようにジェネリック医薬品にも臨床試験が義務付けられていましたが、先発品と同じ試験を重複して実施することは、時間と経費の無駄使いであり、安価なジェネリック医薬品を早く提供するという元来の目的に反するのではないかとのことから、1984年に米国にて ハッチ・ワックスマン法が成立し、ジェネリック医薬品の簡略承認申請が認められました。

 

<生物学的同等性試験>

本試験は、ジェネリック医薬品が、先発医薬品と治療学的に同等であることを保証することを目的とした試験です。対象は原則として健康成人志願者です。検査により健康と判断されれば年齢、性別、体重などは特に規定は設けられておりません。ただし、蓄積されたデータや文献情報から、成分によっては別途、対象者の条件が追加されることもあります。

通常は先発医薬品と後発医薬品の相対的なバイオアベイラビリティ(投与された薬物が、どの程度全身循環血中に到達し作用するか)を比較することで検証が行われます。なぜなら、先発医薬品の効果・作用は血中濃度に基づいて発現し、両者の関係はすでに確立していることから、バイオアベイラビリティの同等性が確認できれば、効果・作用も同等であると推定されるためです。実施から評価まで先発品と同様にGCP(Good Clinical Practice;医薬品の臨床試験の実施の基準)に基づいた「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン」に従って実施する必要があります。

 

バイオアベイラビリティの測定が治療効果の指標となり得ない医薬品、血中または尿中における未変化体または活性代謝物の定量的測定が困難な医薬品に対しては、本試験に代わり薬力学的試験が実施されます。例えば、使用時に水溶液である静脈注射用製剤がこれにあたります。注射剤は有効成分を均一に溶解させてあり、医薬品そのものを血管内に投与するため、血管内に投与すればジェネリック医薬品も先発品と同等の挙動を示すため、血中濃度の測定が不要です。含量試験、不純物試験、浸透圧・pHなどの試験 及び安定性試験等によって品質が担保されれば、生物学的に同等と見なされます。バイオアベイラビリティの比較も薬力的試験も適応されない場合には、主要効能に対する治療効果を比較する臨床試験の実施が必要となります。本試験での同等性は、薬効の特性に応じて個別に定められた基準により判断されます。

 

ジェネリック医薬品に使用される添加物は、先発医薬品に含まれる添加物と同一である必要はありません。添加剤の種類及び濃度が医薬品の製剤特性に及ぼす影響を考慮して標準製剤と同一で、PH、粘度、浸透圧などの物理化学的性質が近似している見なされる場合、生物学的同等生試験は免除される場合もあります。このように、各試験の必要性、適応される厳密な規制については、製剤技術の進歩によりガイドラインのみでは対応できないケースも増えてきています。 これに対応すべく、PMDA(医薬品医療機器総合機構;医薬品・医療機器などの承認審査・安全対策・健康被害救済を行う行政機関)では大学や研究機関、ベンチャー企業を対象として必要な試験の種類や、治験計画についての相談窓口(対面助言)を設けています。依頼件数は平成25年から28年までの4年の間に 約3倍に増えています。

 

現在、厚生労働省はジェネリック医薬品シェア80%を目標に掲げています。新薬の登場が足踏み状態の中、日本のみならず中国でもジェネリック医薬品のシェア拡大に力を入れています。2015年から中国の規制当局CFDAは中国の製薬企業に対し規制を厳しくしています。2007年以前に承認を取得したジェネリック医薬品に対して、2018年末までに生物学的同等性試験をやり直し、データを提出するよう命じています。2007年以前は、データの改ざんや架空データの横行により、有効成分が全く含まれていなかったケースも見られたようです。期限内に命じられた資料の提出ができなければ、承認は取り消しになる見込みで、製剤技術がない、試験自体ができないなどの理由から、約半分の品目が承認取り消しとなり市場から撤退せざる得ない企業が増えるとみられています。一定の事業規模を持ち、製剤技術や品質管理、安定供給に対応できる企業のみがシェアを拡大できると予想されています。

 

 

 

 

 

 

 

海外治験でジェネリック薬ってあるかな?

最初で不安な方を中心に、ジェネリック薬のち拳が人気です。もちろん海外でもそういったタイプの治験も充実していますから積極的に探してみましょう。

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